働き方改革で「ジタハラ」が問題に・・・

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政府は、裁量労働制や同一賃金同一労働など 働き方の見直しを提唱し、その結果企業は労働時間短縮を求められ、「時短ハラスメント(ジタハラ)」という新たな問題が起こっています。

時短とは、労働時間短縮のことです。

つまり、働く人の労働時間を無理に短縮するなどの嫌がらせ「ジタハラ」と言います。

長時間労働は「悪」、労働時間短縮は「善」・・・

「KAROUSHI」(過労死)という言葉で凝縮される長時間労働は「悪」労働時間短縮が「善」のような 表現がされています。

労働時間分の賃金が、支払われないことはあってはならないことです。

しかし業界によっては、技術向上のために習得する必要のある 技術があり、ただ労働時間短縮という理由だけでこの技術を習得する時間まで削除するのは、労働者のキャリアアップを阻害し企業の利益も減少しかねません。

「働き方改革」と言われる中、業務見直しはノータッチで残業時間削減だけが実施されれば、仕事は定時に終わらない可能性が大きいと考えられます。

半ば強制的に労働時間短縮をされながら業務量は減少しないのであれば、「サービス残業」覚悟で持ち帰っての作業となり、結果的に労働者は不利益となります。

こういった状況が続けば「健全な企業」が「ブラック企業」に変わってしまいます。

ジタハラを引き起こす原因は・・・

ジタハラの起きる原因は、

適切な人員配置ができていない

過度なノルマの設定

③行き過ぎた成果主義  

等々が考えられます。特に管理職が、部下の能力把握・仕事のマネージメントをしておらず、労働時間の中身を知らず単に掛け声だけで実行しようとしている場合が多いことです。

ただ時短を叫ぶだけでは、管理職にはマネージメント能力が無いと言っているようなものです。

ジタハラが起きない組織にするためには、上司は部下の労働時間の管理・中身、仕事の進捗状況を常に把握し、一緒に考えていくことが重要です。

部下は、仕事の状況を逐一上司に報告する 必要があります。

「労働時間✕営業数字」という評価採用の企業が多く、この評価が労働時間至上主義の根源となっているため、労働時間削減のためにはここを改め、労働時間に寄与しない評価制度に改める必要があります。

労働時間を評価から外すことで、「自由な働き方」が可能となります。

働き方改革の多くが「労働時間短縮」を目的としていますが、単純に労働時間を減らすことではなく「必要のない無駄な作業やそれに伴う残業をなくす」「効率化・生産性の向上」が本来の目的です。

仕事量が変わらず残業に対する残業代も支払われなければ、当然仕事に対するヤル気は失われ、離職・転職となるのは 普通の流れです。

企業側としては・・・

企業は「労働基準監督署に眼をつけられたくない」「残業で企業のイメージダウンは避けたい」などの理由から社員の残業を減らすようになりました。

そのため、社長・役員・管理職は定時になると「早く帰れ」「残業するな」と命令します。

しかし時短前と仕事量に何も変化はなく、単純に労働時間のみ短縮で会社から締め出され、「仕事が終わらない」ために自宅・職場近辺の喫茶店等々で残業代の出ない残業をする社員が増加中です。

会社としては「あくまでも 社員が自主的に持ち帰り仕事をしているので残業を認めていない」という捉え方をすることで残業代を支払わず働かせることが出来るわけです。

しかし労働時間内に終了出来ない仕事量なら、職場でなくてもパソコン・携帯電話があれば仕事ができる職種・業種も多く、定時に会社を締め出されても仕事を続けることは可能で、たとえ定時に会社を出ても残業代は支払う必要があります。

多くの経営者は認識不足で「時短=残業廃止」と考えています。

労働者の中には、基本給や手当だけでは生活が苦しく、残業代を欲しがっている人も多くいます。

また定時に帰れるのは歓迎としながら、「早く帰ってもヤルことがない・・・」「 帰宅が早いと妻がイヤな顔をする・・・」といった人も多く、しかたなく町中をフラフラしているサラリーマン(通称フラリーマンが増加しています。

悲しいかな、少ない小遣いでやりくりしている人も多く、飲みに行くことも出来ません。

家電量販店など購入するわけでもないのに家電製品を眺めたり、コンビニで立ち読みしたりしているわけです。

「それなら働いていたい・・・」と思う人もいます。

苦悩する企業・・・

労働者同様、雇用する側の企業も悩んでいます。

ジタハラとならずに労働時間短縮を可能にするには、「1人当たりの生産性向上」「社員数増加」が考えられるわけですが、前者の方法ででは取り組んでもすぐには効果が出ないため、後者の方法で1人当たりの仕事量の減少を目指すことになります。

社員が増加することは、事務所 ・工場などの仕事場も拡大する必要があり、交通費など手当負担も増大します。

管理職も増やす必要があり採用するにあたってに資金も必要でさらにその後の教育も必要です。

企業に体力があれば問題ありませんが、体力不足の中小企業では難しいことです。

時短ハラスメント事件・・・

「時短ハラスメント事件」として実態が明らかになったのは、平成28年に労災認定の自動車会社男性店長の自殺事件があります。

男性は「ホンダカーズ千葉」の男性社員で、平成15年3月千葉市内の新規店舗の販売店長に就任。就任直後から、社長に「従業員に残業させるのか・・・」と責められました。

残業時間削減の方法を従業員と話し合いましたが良い方法が見当たらず、やむなく部下の分まで仕事を抱かえ持ち帰ってこなすことが多く、長時間労働が強いられていました。

5月に入り不眠・下痢に悩まされ6月には死ぬことを考えはじめ下旬に失踪

戻るまでの2ヶ月間に4回の自殺を図り「ストレス性うつ病」と医師より診断されました。

会社は無断欠勤を理由に、8月懲戒解雇を通知、これに対し男性は平成16年9月解雇無効を求める労働審判を起こしました。

会社側は「男性は大した仕事はしていない・・・」として解雇は妥当と主張しました。

男性は「誰も見方はしてくれない・・・」と12月20日2回 目の審判予定日に自宅で自ら命を 絶ちました。裁判は係争中です。

労働時間として認められる場合も・・・

残業時間削減のために、仕事を時間内に終了させるように強要することや、仕事が終了していなくても退社を強要するジタハラは、最終的に自殺に至りかねない極度の疲労を引き起こし、社会的にも対処が必要な問題です。

長時間労働による過労死・うつ病も問題ですが、単に労働時間だけの短縮にこだわり、会社側の改善が間に合っていない場合があります。

しかし、

①業務を 達成できなくて給与減額などの不利益があった

②「達成不可能」と労働者側からの申し出に企業が対策を講じなかった

③早出・休憩時間内の労働を会社が認識している 

の場合は、労働時間として認められる場合もあります。

また、労働者の働きたい時間帯を考慮した「フレックスタイム制」や昼食後の 昼寝用の時間を設ける「シエスタ制度」など、生産性向上が期待できる制度を設けることが改革案として求められています。

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